さようなら、人見知り宣言

以前の私は、

「私、人見知りなんで」

が口癖だった。

 

初対面の人がいる場所に行く時は、いつも緊張する。

集合場所に向かう電車内。電車の動きに合わせて私の気持ちもゆらゆらと揺れる。
「反対車線の電車に乗り換えて、家に帰ろうかな…」

 

緊張する原因はわかっていた。

「うまく話せるかな」
「笑われないかな」

こんなことばかり考えていたからだ。

 

そんな内気だった私を変えたのは、1冊の本。
水野敬也さんの『運命の恋をかなえるスタンダール』

 

主人公は内気な性格の聡子。
恋愛経験もなく、本が友達…というような控えめで地味な性格。
でも、ある日恋をして「自分を変えよう!」と殻を破って変身していくというストーリー。

 

その中に、こんな一文があった。

「緊張する人間というのは、自分がどう見られているかを過剰に気にしているーーーつまり自分に意識が向きすぎているのだ。 だから、意識を外に向けなさい。」

 

そうか、自分のことばかり考えていたからダメだったんだ。
そもそも相手は私が気にするほど、私の細かいところなんてきっと見ていない。
そう思うと、気持ちが楽になった。

 

そして「私、人見知りなんです」と自分で自分に呪いをかけるのを止めた。

 

笑われてもいい、変と思われても良い。
自分じゃなくて、相手に意識を向けよう。

 

そんな意識で人と接してみたら、面白いことに以前より人と話すのが楽しくなった。

 

そうか、壁を作っていたのは私だったんだ。 傷つくのが怖くて、弱い自分を守っていたんだ。

「人見知り」という鎧を脱いだら、とても軽やかな世界が待っていた。