育児の師匠は、赤井英和

出産どころか結婚すらしていない、たぶん25歳前後のころ。
たまたま見ていた番組で芸能人のお宅訪問の企画をやっていて、赤井英和さんの家が出てきた。
赤井家の階段脇の白い壁には大胆な落書きがあり、レポーターがそれを話題にしたとき、

「うちは落書きOKなんです」と、夫婦のどちらが答えた。
「誰も困りませんから」と。

目からウロコ、この考え方は衝撃的だった。
たしかに自宅の落書きは、誰も困らない。

そして後年、わたしはこの方針を自分の育児に実際に採用した。

うちは賃貸住まいだが夫に転勤の予定はなく、家を買う予定もない。
10年暮らせば、落書きの有無に関係なく壁紙は経年劣化で交換することになる。
それなら、落書きOKでも「誰も困らない」と判断した。

娘7歳、息子4歳の今、落書きOKにしてよかったなと思っている。
家じゅうをカンバスのようにのびのびと使う子どもたちはとても楽しそうだ。
我が家に遊びに来た人はちょっと驚くが、彼らが困るわけではないので「ERIKOさんちらしいね」と笑うだけ。

ちなみに、自宅限定だということは落書きするような月齢(2歳前後)になれば充分理解できる。
「公共マナーが身に付かない」といった問題はまったくなかった。

赤井さんのおかげで、気楽に明るく子育てできている。ありがとう。