昭和のお仕事

4月から新人さんが来るので、そのスペースを作らなければならず、会社の倉庫の整理をしていた。

要らなそうな書類を捨てる中でみつけた、妙にボロいファイル。

中を開いてみると、昭和48年の海外出張の記録だった。

パソコンが一般的でない時代に、几帳面な文字で一字一字書き込まれた報告書、細かい手書きの表。

昔の仕事は時間がかかっていたんだなと思いつつ、もうこんなやり方に戻ることもないんだろうな、というノスタルジーの入り混じった物珍しさでずっと眺めてしまった。

中には海外視察の結団式(という名の飲み会)の記録も混ざっていて、この時代に一介の会社員が海外へ行くことへの大きな期待も感じた。

ここから45年くらいで、本当に世界は近くなったなぁ。

古すぎる出張記録なんて、業務上必要になる日は多分訪れないのだけれども、捨てる勇気も湧かなくてなんとなく元の棚に戻した。

同じ時代の書類はすっかり捨てられてしまっている中、何人もがこの記録を見つけては棚に戻し、なんとなく平成の末期まで残ってきたんだろう。

捨てる作業はもっと思い切りの良い誰かにお願いするよ。